未来を夢で見た少女漫画家が、20年以上の時を経て再び脚光を浴びている。
「たつき諒」――一見平凡な漫画家の名が、東日本大震災や南海トラフ巨大地震などと結びつき、いま日本中の注目を集めています。きっかけとなったのは、彼女が1999年に描いたオカルト漫画『私が見た未来』。作中に描かれた「2011年3月 大災害」の一文が、実際の震災と一致し、ネット上で「予知夢が的中した」と話題沸騰。
今では再販された完全版がベストセラーになり、さまざまな予言的内容が検証される時代となりました。本記事では、「たつき諒」という人物と彼女の予知夢の核心に迫りながら、読者の「本当なのか？」「信じていいのか？」という疑問に答えていきます。防災意識や未来を考えるきっかけにもなる内容を、プロの視点で深掘りしてお届けします。
たつき諒とは何者なのか？異例の経歴と“引退後の再注目”
たつき諒さんという人が90年代に描いた『私が見た未来』という漫画があり2021年に出た「完全版」に、2025年7月に東日本大震災を超える災害があると書かれているらしい（ぼくは読んでないので何とも言えないけど）。
1999年には「ノストラダムスの大予言」、2012年には「マヤ暦の予言」の次の pic.twitter.com/x2GfhVQcr7
— おぐらおさむ巨椋修 作家・拳法家・元JW2世 (@oguraosamu) January 2, 2025
たつき諒のプロフィールと経歴
たつき諒（竜樹諒）は神奈川県出身の女性漫画家で、1975年に少女漫画誌『りぼん』でデビュー。温かみのある作風で知られる一方、90年代には一転して不思議・心霊系の短編漫画を多く描くようになりました。中でも1999年刊行の『私が見た未来』は、「予知夢」による未来の災害を題材にしており、他の漫画家とは一線を画す独自性を放っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | たつき諒（竜樹諒） |
| 出身地 | 神奈川県 |
| 活動期間 | 1975年〜2000年（その後20年間表舞台から姿を消す） |
| 主なジャンル | 少女漫画、オカルト短編漫画 |
| 代表作 | 『私が見た未来』（1999年刊行、2021年に完全版が出版） |
| 特徴 | 自らの“予知夢”を題材に作品を創作 |
彼女は2000年を最後に突如として引退。以降、音信不通となり「伝説の漫画家」と化していましたが、2011年の震災以降、作品の“的中”が話題となり、2021年に再登場。『私が見た未来 完全版』の出版を機に注目が再燃しました。
“私が見た未来”がなぜ今注目されるのか？
多くの人が驚いたのは、1999年の段階で彼女が漫画の中に「2011年3月 大災害が起こる」と描いていたこと。これは東日本大震災（2011年3月11日）を暗示していたかのようで、SNSで一気に拡散されました。
単なる偶然とするにはインパクトが強く、「他にも的中している予言があるのでは？」と関心が高まったのです。さらに、彼女が2021年に発表した完全版では、当時カットされていた予知夢の全記録が初公開されました。
今の世相（災害・戦争・環境変動）とリンクするような夢の内容も多く、若年層を中心に“予言コンテンツ”として人気が再燃。TikTokやX（旧Twitter）でも多くの考察動画・ポストが拡散されており、特にZ世代における関心度の高さが浮き彫りになっています。
予知夢は本物なのか？本人の説明と科学的見解
たつき諒は、2021年のフジサンケイグループのインタビューで自身の夢についてこう語っています。
「私は霊能力者ではありません。ただ、夢で未来を見ることがあるのです。」
彼女は自らを“普通の人”だと語っており、予知夢を「偶然」で片付けることもできます。ただし、20年にわたって夢の内容をノートに記録し、事実として漫画に残した誠実さが読者を惹きつけています。
科学的には、予知夢の存在は証明されていません。しかし心理学的には「予測的無意識」や「直観知覚」といった概念が存在し、特定の事象を事前に夢で見ることも“ゼロではない”とする学者もいます。
予知夢に確かな証拠はなくとも、防災意識を高めるきっかけとしてなら十分に価値がある――これが、多くの読者が彼女の作品に感じている“リアリティ”なのです。
『私が見た未来』に描かれた災害予言とは何か？
東日本大震災の“的中”が与えた衝撃
『私が見た未来』の表紙に大きく書かれた「2011年3月 大災害」は、まさに東日本大震災の発生時期と一致していました。特に津波で街が流される描写は、実際の被災地の光景と酷似しており、読者に強いインパクトを与えました。
当時絶版だったこの漫画は、ネットオークションで高騰。1冊数万円の値がつくこともあり、社会現象に近いブームを巻き起こしました。さらに、「過去に的中したのなら、未来の夢も…」と、他の夢の記録にも注目が集まりました。
桜島の噴火、南海トラフ地震との関連性は？
たつき諒が記録していた夢の中には、「火山灰が空を覆う」「海の方から大きな黒い壁が迫ってくる」「都市の一部が水に沈む」といった災害的イメージも含まれていました。特に2025年5月、桜島が噴火したタイミングと夢の内容が一致しているとしてSNS上で急拡散。
さらに、今後発生が懸念されている南海トラフ地震や首都直下地震にも繋がる可能性が示唆されており、防災関係者やオカルト研究者も注目する状況になっています。
こうした夢の内容は、『完全版』の巻末に詳細な手描きノートとして再現されており、まるで災害の“予言書”のような扱いを受けています。
今後の夢の“予言”は本当に信じていいのか？
信じるかどうかの判断は読者に委ねられますが、たつき諒は「夢が現実にならないことを祈っている」と繰り返し語っています。つまり、彼女のスタンスは“煽る”のではなく、あくまで「未来への警鐘」として提示しているものです。
重要なのは、予言の的中を期待するのではなく、「こうした未来が起きないように今できることは何か」を考える視点。『私が見た未来』は災害の記録ではなく、“備える心”を呼び起こすきっかけとして読むべき作品といえるでしょう。
まとめ：たつき諒の予知夢は“信じる信じない”ではなく“考えるきっかけ”
たつき諒の描いた夢は、科学的根拠に基づいたものではありません。しかし、その内容が偶然にも現実と重なったことで、私たちは否応なく“未来”と向き合うことになります。
災害が増える昨今、「もし次も夢が当たったらどうする？」という問いは、決して他人事ではありません。だからこそ私たちは、信じるかどうかではなく、“どう行動するか”を真剣に考えるべきです。
『私が見た未来』は、ただの予言漫画ではありません。日常を見直し、防災意識を高めるためのヒントが詰まったメッセージ。未来のために、今できる準備。それこそが、たつき諒が本当に伝えたかった“未来”なのかもしれません。
今読んでいるあなたが、明日の備えを考えるきっかけになれば、それがたつき諒の夢の“本当の価値”なのです。
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